樹状細胞ワクチンのしくみと種類| がん免疫療法・がんワクチン治療なら|セレンクリニック

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樹状細胞ワクチンのしくみと種類

当院の樹状細胞ワクチン療法のしくみ

樹状細胞ワクチン療法は免疫細胞の一つ「樹状細胞」の働きを利用したがんワクチン治療です。樹状細胞は、体内に入ってきた異物の特徴を攻撃役の細胞に伝える働きを持ちます。
この樹状細胞にがん細胞が持つ目印を与えることで、攻撃役の細胞が確実にがん細胞を狙い撃ちできるようにするのが、樹状細胞ワクチン療法のしくみです。
しかし、樹状細胞の数は少なく、確実にリンパ球にがんの目印を伝えることができるかどうかは定かではありません。そのため、樹状細胞ワクチン療法では樹状細胞の元となる細胞を患者さんから取り出し、体外で培養・強化した後、がんの目印を与えることで、攻撃役のリンパ球が確実に働くようにします。
(培養からワクチンができるまで3週間程度かかります)

  1. 樹状細胞のもととなる「単球」を患者さんの血液から取り出し、細胞培養施設で人工的に樹状細胞に成長させます。
  2. 手術で取り出したがん組織や、人工的に作られたがんの目印を樹状細胞に与えます。がんの目印を手に入れた樹状細胞は、リンパ球にがんの目印を教えることができる一人前の司令塔になります。
  3. 司令塔に育ったたくさんの強化型樹状細胞を樹状細胞ワクチンとして注射します。
  4. 体に入った樹状細胞は免疫の司令塔としてリンパ球にがんの目印を教え、がん細胞を攻撃するように指導します。
  5. がんの目印を覚えたリンパ球が体中をめぐって、がんのみを
狙って攻撃します。

樹状細胞ワクチン療法の種類

人工抗原樹状細胞ワクチン療法(人工抗原を使用する方法)

がん組織がとれない患者さんでも、がんの目印としてほぼすべてのがんに対して使用できる人工抗原『WT1ペプチド』などの人工抗原を使うことで樹状細胞ワクチン療法を受けることができます。
ただし、白血球の型(HLA)が適合することが条件となる場合があります。HLAの型は血液検査で調べることができます。

自己がん組織樹状細胞ワクチン療法(自己がん組織を使用する方法)

がんの目印として、手術などで取り出した患者さんご自身の新鮮ながん組織を使用します。患者さんご自身のがん組織を用いるため、その患者さんだけのオーダーメイド治療となります。この治療を行うためには、1センチ角以上の大きさのがん組織が必要となります。

局所樹状細胞ワクチン療法(がんに直接注入する方法)

がんが直接注射できる場所にある患者さんが対象となる治療です。体外で作製した樹状細胞を、がん組織に直接注入します。すると、樹状細胞がからだの中でがん細胞を食べて、がんの目印をリンパ球に伝えます。
目視できる、または触れることのできる頭頸部がん、乳がん、悪性リンパ腫や内視鏡で直接注射することのできる食道がん、胃がんなどで適合になる場合があります。

コラム: 樹状細胞とは?

生体には、様々な免疫反応が存在し、そのひとつである自然免疫応答には、好中球、マクロファージ、NK細胞、NKT細胞、単球、樹状細胞等の多くの細胞が抗原非特異的に関与しています。自然免疫に引き続いて誘導される獲得免疫応答は、T細胞やB細胞などのリンパ球に担われる抗原特異的応答ですが、これらの細胞が機能するためには抗原情報を提示する細胞が必要です。この役割を担う細胞は、抗原提示細胞と称され、マクロファージ、B細胞並びに樹状細胞がプロフェッショナル抗原提示細胞として扱われています。この中で、ナイーブT細胞を活性化出来るのは、樹状細胞のみです。樹状細胞は、骨髄系樹状細胞(Myeloid dendritic cell: mDC)や形質細胞様樹状細胞(Plasmacytoid dendritic cell: pDC)などの複数サブセットから構成されます。近年、この各サブセットの自然免疫や獲得免疫における生理的役割の違いに、注目が集まっています。

樹状細胞は、多数の長い突起が特徴である免疫細胞の一つです。血流を介して生体内に広く分布し、生体内外の抗原(がん抗原含む)を取り込んで断片化し、その抗原由来のペプチドをMHC {Major Histocmpatibility Complex、ヒトでは特にHLA (Human Leukocyte Antigen) }と呼ばれる抗原提示分子に結合させて細胞の表面上に提示します。
その後、樹状細胞は提示した抗原に特異的なリンパ球を活性化させると共に、さまざまな免疫応答を惹起し、がん細胞など、提示された抗原に特徴づけられる細胞等を攻撃して生体より排除します。

樹状細胞ワクチン療法

各成熟段階において、樹状細胞の特徴は異なっています(上図)。未成熟な樹状細胞の特徴として、強力な貪食作用・弱い抗原提示能・MHC 分子の低発現等があります。細胞接着分子や共刺激分子の発現が低いため、T細胞の活性化能力はあまり強くありません。その一方で、成熟化した樹状細胞は、貪食作用が弱くなりますが、強い抗原提示能を示すようになります。すなわち、MHC 分子の発現が高くなり、細胞接着分子・共刺激分子も高発現するため、強いT 細胞活性化能を有します。

当クリニックの樹状細胞ワクチン療法は、樹状細胞が関わる抗腫瘍メカニズムを最大限に活性化して、効率的にがんを攻撃します。

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